温泉がストレス解消になるのは、人間だけではないようです。
日本では、野生のサルが温泉に入ることがありますが、 京都大学霊長類研究所の調査では、“温泉に入ることでストレスが解消されている可能性があり、さらに猿の健康や繁殖にも影響することが考えられる、とのニュースが流れました。
温泉が気持ちいいのは、人間だけじゃないってなんとなく分かりますけど、 猿のストレス解消を研究していたグループがいたなんて、初めて知りました。
外国人の研究チームのようですから、温泉に入る猿がいることが珍しくて、研究を始めたのかもしれません。
日本では、全国各地の温泉で野生の猿が入浴する温泉がありますから、 日本人にとっては、研究の動機にならないのかもしれません。
調査は、冬の時期にふんを採取して、ストレスを感じたときに多く含まれる「グルココルチコイド」の濃度を調べたそうです。
入浴が観察された週の濃度は、入浴しなかった週に比べて、平均で20%も低くなっていたとのこと。 20%の濃度が、どれだけストレス解消に効果があるのかわかりませんが、 少なくともストレス軽減にはつながっているようです。
グルココルチコイドは、糖質コルチコイドとも呼ばれ、名前を聞いたことがあると思いますが、ストレスホルモンと言われるコルチゾールもこの一つです。
身体の神経や内分泌機構が働くことによって、分泌量が増えますが、 過剰なストレスによって多量に分泌されると、脳の海馬を委縮させることが観察されているようです。
海馬は、記憶や空間学習能力に関わる大事な器官です。 アルツハイマーの最初の病変が起こる部位としても知られています。
というと、身体に良くないホルモンと思われてしまいますが、濃度が低くてもさまざまな障害が起きてしまう大切なホルモンです。
特に、ステロイド系抗炎症薬として、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、痛風など、炎症を抑えるために使用されていますから、お世話になっている方もかなりいらっしゃることと思います。
コルチゾールは、単純に濃度が少なければいいわけではないので、注意が必要ですが、 ストレスを溜めないほうが健康に良いのは確かなようです。